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のりピーの孤独な旅 [いつまでたっても テレビっ子]

 毎日、テレビのVTRで流れる酒井法子の映像。
 その表情を見ていると、目の前の人にそつなく応答しているのだが、何か実感が伴っていないような感じを受ける。
 ほとんど、状況や立場への適応に終始しているだけのようにさえ見える。
 その印象が、僕の後知恵と言われれば、それまでだが。
   
 たぶん、彼女は、自分がやっていることを分かった上でやっていたし、今も、覚醒剤を始めたこと自体への後悔はないだろう。
  
 只、空しかったのだ、人が羨む成功の中にあってさえ。
 その空しさを埋めるもの、とりあえず応急的に埋めるものを、彼女は必要としていたのだろう。
 でなければ、アイドルがサーフィンにハマったりしないさ。
 波との一体感にリアルを感じることに執着する自分。
 そんな自分への理解者であるサーファーから、夢の煙がもたらされた。
 きっと、それだけのことだ。
 
  法律違反? 社会的な影響? 業界関係者への迷惑?
  私が、‘直接’迷惑かけた?
  私が、いつ、秋葉原で包丁振り回した?
  それを大げさに騒ぎ立てる人たちがいなければ、
  何の問題もないでしょう?
  
 たぶん、そんな心境だろう。
 
 彼女が旦那の別荘に訪れている時、お香が焚かれていたという。
 覚醒剤をあぶった臭いをごまかすためだと取られているようだが、そうだろうか。
 覚醒剤をあぶって、家の周辺に漏れるほどの臭いが出るとは思えないが。
 
 ちなみにお香は、多くの宗教で、精神の次元をシフトさせるための補助道具でもある。
 意外と、目の前の手っ取り早い方法とは別な方向でも、空しさを解決する価値を模索していたのかもしれない。
 
 きっと、酒井法子は、忙しくて、退屈だったのだ。
 
 ところで、僕たちは、なぜ悲しむのだろう。
 心は、なぜ、不本意に憂鬱になるのだろう。
 もし、身体的苦痛があったら、それは、確かに苦痛だ。
 でも、心理的悲しみは、結局、自分の脳が作り出している。
 
 人を苦しめる客観的な因子(言葉、出来事)などない。それを苦しみにしているのは、自分自身なのだ。
 たった今不快感があれば、その原因は、究極、自分である。
 その出発点に立って初めて、僕たちは、自らの幸福を自ら築き上げることへの可能性が生じる。
 
 誰の手も借りずに、また、それゆえに本物の幸福感と共にあることを望む存在。
 そんな存在を、僕は、真のエゴイストと呼ぶ。
 もし、この真のエゴイストが何かに感謝したとしたら、それは、本物の感謝と言えるだろう。
 
 実際問題、悲しみは、誰でも嫌いである。
 だが皮肉なことに、僕たちは、それを恐れる余り、あらかじめ悲しみを、望んで作り出すのだ。
 つまり、僕たちは、悲しみを、不本意にも好きで作り出す存在なのだ。
 
 理念では救われない。
 常識では救われない
 法令遵守では救われない。
 あの無思慮で残酷な低能以外は。
 
 本当に救われたい者は、悲しみのパターンに引き込み、悲しみを事実としてしまう自分自身の型や枠そのものが消失することを望む。
 それを望む発想もない人の善意や正義は、とても鬱陶しい、ありがた大迷惑でしかない。
 
 のりピーが、浮世離れした夫の贈り物によって、偶然、垣間見てしまった世界の感覚。
 この感覚は、常識的な社会正義や幸福観による凡庸な非難が持つ説得力を、根底から粉砕する。
 
 のりピーは言うだろう。
 「理屈はいいよ。分かったよ。でも、現に、人生全体をうんざりさせる苦しみは、
 (胸を指して)ここにいつもあったし、今も、ずっとあるの。
  ありきたりな善悪の基準で人を非難することに酔いしれるのは、能天気なバカだけよ。
  私の問題は、善悪を超えたところにあるの。 
  あなた方が能天気に信じてる常識的な観念が、私を本当に導けるの?
  あなたを、どこかに導いたの?」
 
 誰の答えも、のりピーに響かないだろう。響かなければ、それは、少なくとも、のりピーに対する答えではない。
 答えられるのは、事実として、自らが、いわゆる幸福や正義への幻想や妄信とは無関係な次元で救われた者のみである。
 
 のりピーにとって、これから地獄の生活が始まる。
 本当の幸福の感覚を、安易に得ようとした代償は大きいようだ。
 
   Christ !  You know it ain’t easy,
   You know how hard it can be.
     The way things are going,
     They’re gonna crucify me.
                                    (「The Ballad of John and Yoko」 by Beatles )
 
 本当の幸福を望むこと。
 おそらく、それ自体、相当、高いリスクを孕んでいるのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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